プログラム
• (60分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
地震災害に備える
講師名
一般社団法人防災教育普及協会 会長
平田 直 氏
【講師略歴】
東京大学地震研究所 教授として地震研究を重ね、2022年3月まで国立研究開発法人 防災科学技術研究所参与 兼 首都圏レジリエンス研究推進センター長を勤める。現在は、一般社団法人防災教育普及協会 会長・東京大学名誉教授として地震防災に尽力するほか、他日本政府の地震調査委員会委員長、気象庁地震防災対策強化地域判定会会長、南海トラフ地震に関する評価検討会会長など、国の地震防災行政での役職を歴任する。
【講演内容】
本年5月に10年ぶりに改訂された東京の地震被害想定について、目的と新しい想定の概要について解説する。新しい被害想定を受けて、行政、企業、市民がどのように震災に備えるべきかを議論する。東京は、10年前に比べ耐震化率が上り、現在では92%となった。このことによって、地震時に倒壊する住宅の数は減った。また、出火率・延焼の低減により、火災被害も減った。しかし、古い木造住宅が密集する地域はまだ残り、同時に、高層マンションの住民の地域防災力の低下など新しい問題も生じている。
Website:https://www.bousai-edu.jp/
• (30分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
防災ヘルプサービスを使用した新しい地域防災の可能性
講師名
株式会社パソナテック DXソリューション事業部 ビジネスプロデューサー/アカウントマネージャー
森川 稔也 氏
【講師略歴】
2016年より豊田支店の営業としてIT・ものづくり領域におけるHRソリューション、アウトソーシング事業の企画提案活動に従事。2020年より2年間名古屋支店のグループ長を務める。その後、2022年4月よりDX領域のソリューション部門に移動し「防災ヘルプサービス」という新規自社サービスにおけるプロダクトオーナーとして事業を推進中。
【講演内容】
今回は、パソナテックが開発した防災ヘルプサービスを紹介させていただきます。災害発生時に避難行動要支援者と、その避難を助ける避難サポーターを結び付けるマッチング共助システムとなります。既に、自治体と市民のみなさまには実証実験にて本アプリケーションを体感いただいておりますので、今回のセミナーではアプリケーションの機能だけではなく、実証実験の様子や参加されたみなさまの声を踏まえてお話しいたします。
Website:https://www.pasonatech.co.jp/
• (20分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
我が国の今後の防災対策の推進における防災ビジネスの重要性
講師名
東京大学 大学院情報学環総合防災情報研究センター センター長・教授
目黒 公郎 氏
【講師略歴】
東京大学教授、工学博士。大学院情報学環総合防災情報研究センター長。専門は都市震災軽減工学、国際防災戦略論。1991年東京大学大学院博士課程修了後、東京大学助手、助教授を経て、2004年より教授。2007年~2021年は生産技術研究所都市基盤安全工学国際研究センター長。研究テーマは構造物の破壊シミュレーションから防災の制度設計まで広範囲に及ぶ。内閣府本府参与、日本地震工学会長、地域安全学会長、日本自然災害学会長などを歴任。
【講演内容】
国の存続が危ぶまれる「国難災害」の発生リスクと現在の財政状況や少子高齢人口減少を考えれば、我が国の防災対策では、「自助・共助・公助」の中で、今後益々減少する「公助」を補う「自助」と「共助」の確保とその継続がポイントになります。これを実現する2つのキーワード「防災対策のコストからバリューへ」と「フェーズフリー防災」を紹介し、良心に訴える防災から魅力的な防災ビジネス市場の創造と育成に関して解説します。
• (30分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
サプライチェーンを維持するリスクコミュニケーション~災害発生時時の情報連携とは~
講師名
株式会社JX通信社 マーケティング・セールス局 カスタマーサクセスマネージャー
鈴木 大和 氏
【講師略歴】
新卒で鉄鋼商社で法人営業を経験し、経営コンサル会社で事業再生や経営改善業務に従事。その後、ITスタートアップ企業で様々な業界の業務課題の解決を支援。
現在はJX通信社にて、AI災害対策サービス「FASTALERT」利用企業様へFASTALERTを活用した業務改善を支援。
【講演内容】
災害発生時の現場との情報連携は非常に緊急度が高いものの、現実はアナログなコミュニケーションとなっています。被害を最小限に留めるためにも迅速な状況把握と、的確な情報共有が求められます。本セミナーでは上記を実現するDXソリューションを用いた製造業界での活用事例をもとに、どのように災害発生時の初動対応を適切に行うかを説明していきます。
Website:https://fastalert.jp/
• (30分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策 ~国土交通省の取組~
講師名
国土交通省 総合政策局 公共事業企画調整課 調整官
石井 崇 氏
【講師略歴】
平成29年4月~平成31年3月 北海道開発局建設部河川計画課 河川計画専門官
平成31年4月~令和2年3月 国土交通省都市局都市安全課 企画専門官
令和4年4月~現在 国土交通省総合政策局公共事業企画調整課 調整官
【講演内容】
令和2年12月に自然災害への備えやインフラ老朽化対策などの取組みを加速化させるために、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が閣議決定されました。国土交通省においては、あらゆる関係者が協働して行う流域治水対策、道路ネットワークの機能強化対策、鉄道、港湾、空港等の耐災害性強化対策、予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策など、53の対策を重点的かつ集中的に実施しています。
• (60分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
気候変動により激甚化する水害と流域治水の実装
講師名
東京大学 大学院工学系研究科 教授
池内 幸司 氏
【講師略歴】
1982年東京大学大学院修士課程修了後、旧建設省入省。2006年内閣府(防災担当)参事官、2009年国土交通省河川局河川計画課長、2013年近畿地方整備局長、2014年水管理・国土保全局長、2015年技監。2016年より東京大学教授。
横浜国立大学客員教授、京都大学客員教授、神戸大学客員教授、筑波大学客員教授、日本大学客員教授、東京工業大学非常勤講師、中央大学兼任任講師などを歴任。専門は河川工学・水災害リスクマネジメント。博士(工学)(東京大学)、技術士(総合技術監理部門、建設部門)
【講演内容】
●近年の豪雨災害の特徴と教訓(豪雨災害の発生状況、犠牲者の発生状況とその要因、病院・社会福祉施設等における水害リスクと対策事例、企業・市役所等の被災・2次災害の発生と対策事例、都市型水害のリスク、ハザードマップの有効性と限界、大雨特別警報の誤解 等)
●気候変動を踏まえた今後の水災害対策のあり方(気候変動の影響の顕在化、洪水の発生頻度の変化、気候変動を踏まえた水災害対策、流域治水関連法、「流域治水」の実装 等)
• (20分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
2023年3月「第3回世界防災フォーラム」開催に向けて
講師名
一般財団法人世界防災フォーラム 代表理事
小野 裕一 氏
【講師略歴】
地理学博士。専門は気候学、国際防災政策。世界気象機関(WMO・ジュネーブ)、国連国際防災戦略(UNISDR・ジュネーブ・ボン)、国連アジア太平洋経済社会理事会(ESCAP・バンコク)で国際防災政策立案に従事。2012年に東北大学災害科学国際研究所の教授に就任。災害統計グローバルセンター長を兼務。第1回世界防災フォーラムの事務局長を務め、2018年に一般財団法人「世界防災フォーラム」を設立し代表理事に就任。
【講演内容】
2015年に仙台で開催された「第3回国連防災世界会議」の様子を振り返り、その後継続して実施してきた2017年の「第1回世界防災フォーラム」および2019年の「第2回世界防災フォーラム」の成果を報告する。これらを踏まえ、2023年3月に予定している「第3回世界防災フォーラム」の開催概要について説明する。
Website:https://worldbosaiforum.com/
• (40分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
気象レーダーで観る極端気象
講師名
国立研究開発法人防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門 主任研究員
前坂 剛 氏
【講師略歴】
北海道大学大学院理学研究科 地球惑星科学専攻 博士課程修了(2003年)
トロント大学 物理学科 博士研究員(2004年)
国立研究開発法人防災科学技術研究所(2005年)
以降,気象レーダーを用いた豪雨・強風の監視に関する研究に従事
【講演内容】
線状降水帯などの集中豪雨や局地的大雨,竜巻,降雹,落雷などの極端気象はすべて発達した積乱雲から発生します.その積乱雲の監視・予測に重要な役割を果たしているのが気象レーダーです.講演では気象レーダーの歴史,測定原理,最新技術や開発動向などを紹介するとともに,実際の災害発生事例を振り返りながら,どのような観点でレーダー画像を観るべきかなどの防災上の留意点を紹介します.
Website:https://www.bosai.go.jp/activity_special/researcher/water-and-sediment-disaster/MAESAKA_Takeshi.html
• (20分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
災害対策のDX化に向けた「型」の構築と人材養成
講師名
東京大学生産技術研究所附属災害対策トレーニングセンターDMTC(Disaster Management Training Center) 東京大学生産技術研究所 准教授
沼田 宗純 氏
【講師略歴】
2009年4月 東京大学生産技術研究所都市基盤安全工学国際研究センター 助教
2014年10月 東京大学生産技術研究所都市基盤安全工学国際研究センター 講師
2016年4月 東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター 准教授
2019年12月から2020年6月 世界銀行東京防災ハブコンサルタント
【講演内容】
DMTCは、「災害対策の“知”をきわめる」「災害対策を推進する“人”をはぐくむ」「対話する“場”をつくる」の3つの視点を持ち、多様な人材輩出と、人類が直面するさまざまな地球規模の課題解決に取り組もうとしています。2022年5月31日からは、災害対策を8分野・47種の災害対策業務のフレームワークとして、体系的に災害対策を学ぶための基礎概論を開講しました。本講演では、DMTCの活動の趣旨や今後の災害対策のあり方についてお話いたします。
• (40分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
地震時、室内で何が起きるか。大切なものを守るために何ができるかを考えよう
講師名
国立研究開発法人防災科学技術研究所 地震減災実験研究部門 主任研究員
佐藤 栄児 氏
【講師略歴】
1998年 名古屋工業大学 工学系研究科(生産システム工学専攻) 卒業
1998年 科学技術庁防災科学技術研究所 入所
2009年 東京大学にて、博士(工学)を取得
2014年 文部科学省研究開発局 地震・防災研究課 防災科学技術推進室 出向(1年間)
2021年 兵庫耐震工学研究センター 運営管理室長
【講演内容】
多くの地震災害において、室内における非構造部材、家具什器が、建物施設の機能の低下とともに、人的被害を引き起こしています。普段生活している空間が、地震時にどうなり、どのような危険性があるかを実験的に検証した映像や結果を紹介します。「建物を震災後も継続利用するためにはどのようすればよいのか?」「大切なものを守るためにはどうすべきか?」を、皆さんに考えていただき、答えを導き出す手がかりとしてください。
• (15分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
建屋側への穴あけ不要の耐震対策(非アンカー工法)の紹介
講師名
株式会社オルテック 代表取締役
中山 裕二 氏
【講演内容】
Pro7耐震マット専用耐震金具(非アンカー施工法)の粘着原理と信頼性・利便性のご紹介
Website:http://www.ortec.co.jp/
• (30分)
9月5日(月) ~ 16日(金)
都市計画行政に関する最近の動きと水災害対策を踏まえたまちづくりの検討状況
講師名
国土交通省 都市局都市計画課 課長補佐
田路 清嗣 氏
【講師略歴】
2003年3月 神戸大学大学院 修了
2003年4月 兵庫県庁 入庁
2021年4月~ 国土交通省 入省(都市局都市計画課 課長補佐)(現職)
【講演内容】
令和2年に改正した「都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案」の概要と、令和3年5月に公表した「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」等を紹介する。