災害に強い情報通信ネットワーク 導入ガイドブック2024
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ルータルータ ルータルータルータルータ ルータルータ ルータルータルータルータルータルータノードルータノードルータルータ災害に強い情報通信ネットワーク導入ガイドブック2024ノードルータゲートウェイ図5-1 一般的なIPネットワークの構造L3L2日常的に業務で使う行政LANなど、自治体で取り扱う情報の中には、機密性や個人情報など取扱いに注意を必要とする情報もあります。このため、行政システム特有のセキュリティポリシーが存在します。災害時の住民情報や復旧の過程において、行政情報システムが業務継続の観点から必要となる場合も想定され、システムの構築や停止した際の対応など、その特徴を踏まえた対策が必要となります。行政情報ネットワークを含め、コンピューターを接続する大多数のネットワークは、IP(Internet Protocol)による通信を行っており、IPアドレスやルーティングにより、ネットワークを認識し、その回線を制御しています。災害に強いネットワークを考える上で、ネットワークの構造と脆弱性、対策を説明した上で行政情報システムについて記載します。インターネット、通信事業者のネットワーク、自治体や企業のLANなど一般的なIPネットワークの構造として、インターネットやLGWANなど必要な情報にアクセスするまでの通信ルートを考えた場合、図5-1のように1つの接続点から枝分かれする構造で端末まで接続する構造をしています。このため、端末からゲートウェイなど上位の通信線の損傷や上位の制御機器の故障に至ると、下位にある多くのルーターや端末が機能しなくなる弱点があります。図5-1はインターネットの接続を例に、端末から見たネットワークの構造を記載しました。LGWANや小規模なLANであっても、枝分かれの構造が一般的です。(1)IPネットワークの構造等① IPネットワークの抱える構造的な脆弱性回線が集約自ら管理可能なネットワーク※ルータは、スイッチとして説明される場合もあります。ネットワーク全体を制御する機能 大端末(PC、スマートフォン等)1 IPネットワークと耐災害技術Ⅴ.行政情報システム50

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