災害に強い情報通信ネットワーク 導入ガイドブック2024
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市町村都道府県市町村NW基幹系システム(基 幹業務 ・業務 システ ム)市町村NW市町村NW基幹系システム(基 幹業務 ・業務 システ ム)都道府県WAN等基幹系システム(基 幹業務 ・業務 システ ム)都道府県WAN等市町村NW基幹系システム(基 幹業務 ・業務 システ ム)図5-5 LGWANへの3つの接続方式LGWANは、前述の三層の対策のとおり、個人番号利用事務系と情報は遮断(完全な分離)され、インターネット接続系とは、データ自体がプログラムを動作しないようにテキスト化や画像化など、いったん無害化した情報のやり取りが可能となるような情報の伝達に相応のセキュリティ対策が求められます。市町村から見た場合、LGWANへの接続は、都道府県が整備する都道府県ノードから接続するか、直接LGWANに接続する方法と、その両方をつなぐ全部で3つの接続方法があります。都道府県ノードへは、都道府県のWANが市町村に接続され、そこからつなぐケースもあります。特に、都道府県ノードへの接続の場合、運営主体やポリシーの異なるネットワークを経由することから、そのネットワークのポリシーや災害時の対応についてあらかじめ確認しておく必要があります。ガバメントクラウドへの移行やLGWAN-ASPサービス利用の増加に伴い、自治体情報システムのクラウドへの移行が加速的に進んでいます。クラウド化は、行政情報の多くのデータがLGWANに接続されたサーバーなどに保管されることになるため、自治体が被災地となるような災害においては、データの喪失の危険性は格段に低くなります。一方で、LGWANに接続する通信が途絶した場合、クラウドに接続することができないため、ネットワークが復旧するまでの間のシステムは機能しないため、業務継続に影響を及ぼすことになります。したがって、業務継続の観点でネットワークの強靭化や途絶した場合の影響について把握し、どのように対処するのかをあらかじめ決めることが重要になります。(2)市町村から見たLGWANの接続方法と災害時の対応(3)行政システムのクラウド化の加速と対策都道府県ノード都道府県ノード出典:地方公共団体情報システム機構(J-LIS)資料より作成都道府県ノードハイブリット接続方式直接接続方式都道府県ノード接続方式災害に強い情報通信ネットワーク導入ガイドブック202454LGWAN

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