東京都 23区の1/3が高潮浸水想定 防災ニュース

2018年4月3日

4月3日 東京都は3月30日、東京湾周辺が巨大台風に襲われた場合の高潮による浸水想定図を公表した。
1934年の室戸台風級の規模(910ヘクトパスカル)で、59年の伊勢湾台風並の速さ(時速73キロ)で進む「1千年~5千年に1度」の台風が東京湾周辺を通ると想定。その場合、東京湾につながる河川の水面が上昇し、23区の3分の1に相当する約212平方キロが浸水し、水が1週間以上引かない地域もある。東部地域の被害が目立ち、墨田区の99%、葛飾区の98%が浸水。江東区では68%が浸水し、区役所周辺の浸水深が2階建て建物に相当する6メートル近くに達する。葛飾、江東、中央の3区の一部で浸水深が最大10メートルになる場所もあるという。
 今回の想定では、死傷者や建物、インフラの被害を試算されていない。都港湾局によると、東京湾の地形は台風で海面が上昇しやすく、東京は高潮の方が津波より浸水が広がる可能性が高いという。担当者は「防災意識を高めてほしい」としている。

◆津波と高潮の違い
・「高潮」とは、台風や発達した低気圧により波浪(高波やうねり)が発生して、海面の高さがいつもより異常に高くなる現象
・「津波」とは、海底の急激な地形の変化により海面が盛り上がる現象
出典:四国地方整備局ホームページ


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