東北・北陸で大雪 災害派遣要請も 防災ニュース
12月21日 強い冬型の気圧配置となった影響で、18日から19日にかけて大雪による災害が発生しました。新潟県をはじめ東北南部で記録的な大雪となり、停電や交通機関の運行停止のほか、国道で800台にのぼる車両が立ち往生し、自衛隊への災害派遣要請が出されました。20日なって大雪のピークは超えましたが、鉄道の運休や停電、通信障害、立ち往生などの影響が続いています。
気象庁によると、18日から19日にかけての24時間の積雪量は、福島県只見町1m10cm、山形県大蔵村1m1cmが統計を取り始めて以来最も多くなったほか、新潟県長岡市89cm、新潟市43cmと12月として最も多くなりました。この雪の影響により、JRでは在来線や特急で運転を見合わせる区間が出ています。また、20日午前9時時点で新潟県内に約1万8000戸の停電が発生し、多くの地域で復旧の見通しがたっていない状態です。携帯電話も、新潟県内の一部でつながりづらい状態が続いています。国道では、長岡市と柏崎市で大規模な立ち往生が発生しました。およそ20kmにわたり、約800台の自動車が身動きできなくなり、新潟県は渋滞の解消やドライバーの安全確保のため、自衛隊に災害派遣要請を行いました。
今後も日本海側を中心に積雪が増える見込みで、またこれまでの積雪や路面の凍結、着雪による停電や雪崩、屋根からの落屑、除雪作業中の事故、つららの落下などの危険があります。十分な注意が必要です。
【大雪への備え】
大雪が予想される場合、不要不急の外出を避けるのが最も重要です。一度立ち往生に巻き込まれてしまうと除雪もままならず、30時間以上も身動きできなくなった事例もあります。日程や経路の変更で雪の影響を回避することを基本とし、どうしても外出が必要な場合、最新の気象情報、道路情報をチェックし、通常よりも相当の時間の余裕をみて慎重に行動しましょう。
【安全確保のための備え】
・必ずスタッドレスタイヤを装着した上で、立ち往生に備えてチェーンを携行する
・スコップ、牽引ロープ、防寒具・毛布・手袋、懐中電灯、携帯ラジオ、充電器などを備える
・飲料水、食料、携帯トイレなどを備蓄する
・ガソリンを満タンにしておく
【立ち往生に巻き込まれたら】
・マフラーの周囲を除雪して換気を十分に行う
・完全に雪に埋もれた場合はエンジンを切って一酸化炭素中毒を防止する
・車を離れる場合はロックせずキーを残す
・こまめな体操と水分補給で、エコノミークラス症候群対策をとる
・風下側のドアが空くかを常にチェックし、いざというときに逃げ出せるようにする
防災ログ事務局:南部優子