<<防災ログNews>>

都市部で発生する大規模災害では「被災のドミノ倒し」が起きる

12月10日 NHKが10月、復興・経営システム・医療・被災者支援・心理学・都市防災の専門家と首都直下地震の「被災ツリー」を作る試みを行いました。 洗い出された被害の数は2100余り。膨大な量の被害を事象別、時系列で整理し、つながりを整理したところ、地震直後に運良く生き延びたとしても、その後「命」「暮らし」「社会」の危機が次々と襲いかかり、様々な被害が樹形図のように広がって国全体を揺るがす被災の連鎖へとつながっていくことがわかりました。 「命の危機」では、ライフラインの途絶からくる脱水症やエコノミークラス症候群、持病悪化などによる災害関連死、病院の被災からくる負傷者受け入れ困難による未治療死などが考えられます。 「暮らしの危機」では、住宅不足からくる住宅難民の発生や都市圏外への避難・疎開による家族離散などの発生が考えられます。 「社会の危機」では、復興費用の増大からくる大規模な増税や財政破綻、経済格差の拡大、人口減少などの国力低下が考えられます。 このように、大規模災害が発生した場合は直後だけでなく長期に渡る深刻な被害がドミノ倒しのように襲いかかり、国全体へ波及することが予測されます。 この「最悪のシナリオ」に対し、お手上げだと目を背けても周期的に発生する地震は回避できません。一人ひとり、やれることから進めて、少しでも手前の被害を減らして連鎖を止めるよう考えていきましょう。 防災ログ事務局:南部優子

【セミナー動画公開】首都圏大震災と南海トラフ巨大震災への備え

12月3日 第8回防災・減災セミナー2019にて講演された東京大学地震研究所 教授 平田直 氏の講演動画が防災ログのホームページに公開されました。動画の視聴は、防災ログの会員登録後(無料)に視聴いただけます。会員登録はこちら。   <動画視聴手順> STEP1 ホームページ右上の「会員登録」から会員登録(無料)を行います。     ※会員登録済みの方は、以前登録された情報でログインしてください。     ※パスワードが不明の方は、こちらから再発行できます。 STEP2 登録したメールアドレスに届くパスワードを使用し、下記URLよりログインをすると動画を視聴できます。     https://bousailog.com/login/   <講演内容> 2019年山形県沖の地震、2018年北海道胆振東部地震、同年大阪府北部の地震、2016年熊本地震や、2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)などを振り返り、今後発生が懸念されている首都直下地震や、今世紀前半には発生が確実視されている南海トラフの大地震などのM8~9の超巨大地震による震災の予防について考えます。特に、40年ぶりに変わった「東海地震予知」から、「南海トラフ地震への新しい対応」を例に、国難ともいえる震災への備え方を整理します。 <代表的な書籍紹介> 一極集中が加速する一千万都市・東京.もしもそこにM7の大地震が襲いかかったら…….東京付近の地下で発生し,市民の生命・身体・財産をはじめ,政治・経済・ビジネスに大きな損害を与えうる首都直下地震.巨大都市の弱点を一撃で突くこの地震は,どのような被害と災害をもたらすのか.地震学からの最新の知見を紹介する.

名古屋市を襲った南海トラフの地震は、短い周期で繰り返し発生(1944年昭和東南海地震、1946年昭和南海地震)

12月2日 南海トラフは、静岡県沖の駿河湾から宮崎県沖の日向灘まで、太平洋側に長く伸びる海底プレートの沈み込み帯です。プレートは5つのエリアに区分けされ、震源域となった場所によって「東海地震」「東南海地震」「南海地震」と呼ばれます。2つ以上の地震が連動することもあります。また、3大地震の最西端に「日向灘地震」もあり、過去に連動した可能性が指摘されています。 南海トラフの地震はプレートの沈み込みによるエネルギーの歪みが揺れとなって放出されることで発生するため、マグニチュード8クラスの大規模な地震が100年~200年ごとに発生します。また、ひとつのエリアで大きな地震が発生した影響を受け、時間差でもうひとつのエリアに大規模な地震が発生することもあります。 名古屋市は南海トラフのほぼ中央に位置し、どのエリアのプレートで地震が発生しても大きな影響を受けます。実は昭和の時代に、プレート内で2回、プレート内断層で1回、立て続けに3度も大きな地震に見舞われて大きな被害が発生しています。このときは第二次世界大戦中だったため、地震に関する情報は極秘扱いとなり、「隠された地震」とも言われています。   1944年昭和東南海地震(昭和19年12月7日13時35分発生)マグニチュード8.0 紀伊半島沖のプレート(熊野灘付近)を震源とする地震。紀伊半島東部、伊勢湾周辺、熊野灘沿岸で揺れが激しく、被害は静岡・愛知・三重の各県で大きくなった。伊勢・三河湾では道路や堤防の沈下や地割れが各所に発生。特に名古屋市南部の臨海地域で地盤の亀裂や沈下、液状化、涌水がみられた。 死者998名、負傷者3,059名、住宅全半壊73,080戸。   1945年三河地震(昭和20年1月13日3時38分)マグニチュード7.1 渥美湾を震源地とし、プレート内断層の地震。東南海地震からわずか1カ月後に発生した。矢作川下流域を中心に甚大な被害が発生。名古屋市域では港区・南区の被害が特に大きくなった。 死者1,961名、負傷者896名、住宅全半壊17,245戸   1946年昭和南海地震(昭和21年12月21日4時19分)マグニチュード8.1 紀伊半島沖のプレートを震源とする地震。東南海地震から1年後に発生、津波は九州から静岡県までの広い範囲に襲来した。東北地方南部から九州にかけて広く揺れを感じる巨大地震となり、広範囲にわたり甚大な被害が発生。特に高知、和歌山、徳島など、九州から中部地方に被害をもたらした。 死者・行方不明者1,443名、住宅全半壊28,274戸、家屋流出1,451戸、家屋焼失2,598戸   これらの地震から75年ほど経っています。南海トラフの地震が周期的に繰り返すことを考えると、あと20年ほどで巨大な地震が立て続けに発生する可能性も捨てきれません。地震は「来るかどうかわからない」ではなく、「いつ来てもおかしくない」という心構えで備えをしておきましょう。 こうした過去の実災害から学ぶことはとても多く、名古屋市では各区の土地の状況や歴史から災害の教訓を学べるよう、ホームページに様々なデータを掲載しています。 例えば、「過去の災害から学ぶ名古屋」には、名古屋市の土地の成り立ちから地震・風水害のあらまし、区ごとの歴史から学ぶ教訓や防災マップなどが掲載されています。 http://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000093310.html また「歴史災害から見る名古屋」では、江戸時代からの地震・風水害の記録や逸話、言い伝えなどが、地図上でわかりやすく紹介されています。 http://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000076734.html さらに、名古屋市では「地区防災カルテ」といって、各区の詳細な地域特性と防災活動状況を学区単位で整理したページもあります。 http://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000110628.html ここでは各学区のデータがチャートやマップで見える化されていて、災害発生の可能性と防災力を客観的に検証し、今後の対策推進に活かせるようになっています。 名古屋市に関係するみなさんはもちろん、他の自治体や会社組織のみなさんにも活用できる視点が満載です。ぜひ参考にしてみてください。 [caption id="attachment_6461" align="aligncenter" width="1370"] 康順寺本堂のようす。昭和東南海地震時(左)では外見では被害が認められなかったが、1カ月後に発生した三河地震時(右)には全壊し、瓦礫の山になった。 出展:内閣府『1944東南海・1945三河地震報告書』P155[/caption] 防災ログ事務局:南部優子

防災ログNews11月号

11月29日 今月、防災ログNewsにてご紹介した記事・コラムを取り纏めた「防災ログNews11月号」を公開しました。防災ログでは取り上げて欲しいテーマ等も随時受け付けております。ご質問やご要望はお気軽に事務局までご連絡ください。防災ログ運営事務局:office@bousailog.com   <防災ログNews11月号 掲載タイトル一例> ・関東・東北を襲った台風15・ 19・ 21号に伴う低気圧による被害の特徴 ・避難所が満員で入れない・・・都市部の避難問題は自助・共助での備えが重要 ・緊急放流、八ッ場ダム…今こそ「治水」を語ろう ・冬場にも注意したい感染症~被災後の身体とこころのケア ・災害時の事業継続計画(BCP) 被災経験のある企業ほど備えの大切さを知っている ・ハザードマップの限界と社会がとるべき対策(1)被災の3割は想定外で置きている

国交省と経産省 電気設備の浸水対策

11月28日 国土交通省と経済産業省が「建築物における電気設備の浸水対策のあり方に関する検討会」を立ち上げ、11月27日に第1回の検討を行いました。 これは、先の大雨災害により、タワーマンションなどの高層ビルで電気設備に被害が発生して停電が拡大するなどの大きな影響を与えたことを踏まえて行われるもので、建築基準法を所管する国土交通省と電気事業法を所管する経済産業省その他関係機関が協力して検討を進めます。 検討会には、東京大学、日本大学、京都大学、常葉大学のほか、日本建築行政会議、不動産協会、日本ビルヂング協会連合会、マンション管理業協会、建築設備技術者協会、日本内燃力発電設備協会、日本シャッター・ドア協会、日本エレベーター協会、日本電気協会、日本電設工業協会、日本配電制御システム工業会、電気保安協会全国連絡会、建築研究所、国土技術政策総合研究所、製品評価技術基盤機構が委員として参加されています。 今後は、建築物における電気設備の浸水対策のあり方や具体的事例などを収集・整理して電気設備の設置や浸水防止対策について検討し、来年の春ごろには不動産会社やマンション管理組合向けのガイドラインとして取りまとめ、公表して広く注意喚起を行うことが予定されています。 防災ログ事務局:南部優子

<<防災ログEvent>>

第10回 防災・減災セミナー2020
日程 :2020年3月13日
会場 :大田区産業プラザPiO
主催 :防災ログ実行委員会

防災・減災対策の専門サイト

自然災害を乗り越え持続可能な社会を実現

自然災害が社会に与える影響は計り知れません

日本は国土の特性として毎年多くの自然災害が発生しますが、事前に対策を行うことで被害を抑えることは可能です。
本サイトでは、過去の教訓を学び、”防災・減災”への知識を養い、災害に備えるための情報を発信しています。


イベント開催案内

各イベントのお申し込みや詳細情報は、バナーをクリックしてください。
広告掲載にご興味のある方は、詳細資料を送付いたしますので事務局までお問い合わせください。

  • 2020年3月13日
  • 大田区産業プラザPiO
  • 防災ログ実行委員会


新着情報

防災ログの最新情報、災害に関するニュース、イベント開催情報、防災コラムなどを紹介しています。
イベント紹介やコラム投稿に興味のある方は、お気軽に事務局までお問い合わせください。

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防災ログNews11月号

11月29日 今月、防災ログNewsにてご紹介した記事・コラムを取り纏めた「防災

国交省と経産省 電気設備の浸水対策

11月28日 国土交通省と経済産業省が「建築物における電気設備の浸水対策のあり方

「エネルギー自給拠点エリア」の拡大に向けた...

11月27日 環境省は11月22日、災害による大規模な停電に備え、再生可能エネル

防災・減災展2019名古屋 CPD受講証明書のお...

11月26日 防災・減災展2019名古屋の土木学会継続教育(CPD)認定プログラ
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防災製品

個人で災害に備えるために必要となる非常食や備蓄品、行政機関や企業などが必要とする安否確認や専門的な防災製品など、幅広い防災製品を紹介しています。多くの製品紹介ページには、製品の特徴が分かりやすく説明された動画も公開されています。

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防災・減災セミナー

地震対策をはじめとする、水害・土砂災害など多岐に渡る自然災害対策のセミナーを配信しています。中央省庁・地方自治体・大学・研究機関などの専門家の災害対策の知見に触れることができます。会員登録後にログインするとセミナー動画は視聴できます。

(前半)首都圏大震災と南海トラフ巨大震災への備え

東京大学地震研究所/一般社団法人防災教育普及協会  教授/会長
平田 直 氏

2019年山形県沖の地震、2018年北海道胆振東部地震、同年大阪府北部の地震、2016年熊本地震や、2011年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)などを振り返り、今後発生が懸念されている首都直下地震や、今世紀前半...
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防災資料

過去の講演資料や防災に関するパンフレットや報告書などを公開しています。地方自治体や企業の防災担当者向けの専門的なものから、一般向けの分かりやすいものまで、幅広く紹介しています。会員登録後(無料)ご覧になれます。

ボランティア活動の現実と将来

一般社団法人ADI災害研究所 代表理事 伊永 勉 氏

首都直下地震時の徒歩帰宅者...

防衛大学 塚本昭博  防衛大学理工学研究科 / 矢代晴実 防衛大学校教授

ー教員養成・育成の歩みと未来ー

宮城教育大学 付属防災教育未来づくり総合研究センター 准教授 小田 隆史 氏
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イベント情報

中央省庁、地方自治体、各団体が開催している展示会、セミナー、防災訓練、ワークショップなどを紹介しています。
いざという時に適切な行動をとるには、多くの情報に触れ知見を深め、また体験しておくことが大切です。



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