「深海魚×大地震 」迷信と断定 防災ニュース
2019年6月28日
6月28日 東海大海洋研究所と静岡県立大のグループは26日、「深海魚の出現は大地震の前触れ」という言い伝えは、根拠がない迷信であるとの見解を示した。
同グループはリュウグウノツカイなど、地震の前兆としての言い伝えがある深海魚8種について、1928年11月~2011年3月に発見された336件を調査。発見場所から半径100kmの範囲内、発見から30日後までの期間に発生したマグニチュード6以上の地震履歴と照合したところ、2007年7月の新潟中越沖地震しか該当しなかった。
同グループは、「言い伝えが事実であれば深海魚の出現は防災にとって有益な情報になり得る可能性があるとの仮説のもと、本研究を開始した」としているが、残念ながら地震の予知には役に立たないことが証明された。
この調査をまとめた論文は、6月18日付のアメリカ地震学会の学会誌『Bulletin of the Seismological Society of America』に掲載されている。