エルニーニョ現象は当面続く(気象庁3か月予報) 防災ニュース

<12月11日投稿>気象庁が発表した3か月予報(12月~2月)によると、今冬は、エルニーニョ現象などの影響により日本付近で偏西風が北に蛇行するため、寒気の影響が弱く気温は平年並みか高め、降水量は低気圧の影響を受けて平年並みか多め、降雪量は冬型の気圧配置となりにくく平年並みか少なめの予想とされています。

エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の中部から東部で海面水温が平常時よりも高くなり、熱帯域が東へ移動します。このため、日本付近では、夏は太平洋高気圧の張り出しが弱くなって気温が低く日照時間が少なくなる、冬は西高東低の気圧配置が弱まり気温が高くなる傾向があります。

もっとも、これはあくまでエルニーニョ現象の一般的な傾向です。近年は温暖化による気候変動で、局地的な気象災害の激甚化も多くみられます。降雪のない地域が大雪に見舞われる雪害は毎年のように発生しているのです。「エルニーニョ現象だから暖冬だ」と思い込まずに積雪対策などは十分に行いつつ、気象庁の1か月予報や毎日の観測情報などをこまめにチェックして見通しを立てておきましょう。

<予想される海洋と大気の特徴>
・地球温暖化の影響などにより、全球で大気全体の温度が高い
・上空の偏西風が日本付近で蛇行し、平年より北を流れる見込み
・日本付近では冬型の気圧配置が平年より弱く、寒気の影響を受けにくい
・北日本では一時的に寒気の影響を受ける
・東日本太平洋側、西日本、沖縄・奄美では、低気圧などの影響を受けやすい

画像出典:気象庁 向こう3か月の天候の見通し 全国(12~02月)より、数値予報結果をもとにまとめた海洋と大気の特徴

防災ログ事務局:南部優子


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