鹿児島県に顕著な大雨情報や特別警報が計4度も 2021年7月の大雨 防災ニュース

2021年7月11日

7月11日 7月に入ってからの大雨が各地に被害をもたらしています。7月1日から10日までの間に、線状降水帯の発生で局所的に激しい雨が降り続くとされる「顕著な大雨に関する気象情報」が、鹿児島県2回、島根県2回、鳥取県1回、東京都1回発表されました。特に鹿児島県では、7月10日の間に、顕著な大雨の情報が2回出されたのに加え、大雨特別警報も2回発表され、大雨が集中しました。

九州地方では、10日、鹿児島県薩摩川内市、宮崎県えびの市、熊本県人吉市など約24万5000人を対象に最も危険度が高い警戒レベル5(すでに災害が発生している危険があり命を守る待避行動をとる必要があるレベル)の「緊急安全確保」が発表されました。その他の自治体でも、すぐに避難が必要な警戒レベル4の「避難指示」が出され、各地で河川のはん濫や浸水が起きました。

消防庁災害対策本部がまとめた被害報告によると、7月11日時点で、全国15都県58市町に住家被害が発生しています。浸水被害は床上・床下浸水を合わせて1000棟を超えました。(熱海市の土砂災害については調査中)

日本列島の上空には、この時期としては強い寒気が流れ込んでおり、暖かく湿った空気とぶつかって、東北から九州にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になり、局地的な雷雨が発達して激しい雨をもたらしています。

雨のピークは過ぎてはいますが、12日も同じような天気図が続きます。見た目で雨が弱まっていても、すでに雨量が多くなっている場合、ちょっとした降雨で災害が発生するおそれもあります。

しばらくの間は土砂災害警戒情報や河川情報、避難情報などの発表によく注意し、すぐに安全を確保できる行動がとれるよう、備えましょう。

画像出典:気象庁天気図 2021年7月11日の実況図と12日の予想図

 

防災ログ事務局:南部優子


関連ニュース