8月は最も多くの台風が発生する 防災ニュース

2021年8月10日

8月10日 8月です。台風のたまご(熱帯低気圧)が続々と発生する季節になりました。台風は、日本をとりまく気圧の配置によって、季節ごとに進路を変えてやってきます。春先は西に向かうものが多いのですが、夏には緯度が高くなって、太平洋高気圧をぐるりと回るようにして北へ向かい、日本海側に回るものも多くなります。

1991年から2020年までの30年間の平均では、年間で約25個の台風が発生しています(台風は「個」で数えます)。台風の発生、接近、上陸は7月から10月にかけて最も多くなります。台風の発生・接近数が最も多くなるのは8月です。ただ、上空の風がまだ弱いため、8月の台風は不安定な経路になりやすいのが特徴です。上陸数が多いのは9月で、その放物線はちょうど日本列島の通り道になる形となり、秋雨前線を刺激して大雨をもたらすおそれがあります。

気象庁では2019年以降、台風の予測を5日先まで解析して発表するようになっています。精度もよくなってきているので、台風の発生が報じられたときは、こまめに発表をチェックし、進路や発達の規模などを把握しておくことをおすすめします。

台風対策としては、次のような点に注意し、職場や家庭で、それぞれがどのタイミングで何をすべきか、よく話し合って準備しておきましょう。

<家の外回り>
・窓や雨戸をしっかりと閉め、鍵をかけておく。必要に応じて補強する。
(飛散防止フィルムを貼ったり、カーテンやブラインドもしっかりとおろしておく)
・側溝や排水溝を掃除し、水はけをよくする。
・風で飛ばされそうなものは固定するか、家の中に入れる。

<家の中での備え>
・非常持ち出し袋を確認する。(懐中電灯などの非常照明、乾電池・充電器、救急用品、非常食・飲料水、着替え、カセットコンロ、常備薬、貴重品など)
・いつでも避難できるよう、服装や持ち物(両手が使えるスタイル)をセットする。
・生活用水の確保や逆流防止対策などを行う。
・避難場所として指定されている施設と避難ルートを確認する。
・緊急時の連絡方法を決めて、いつでも使えるように練習しておく。
・台風が接近したときに外出を控えられるよう、予定を調整する。

画像提供:気象庁「台風の発生、接近、上陸、経路」

 

防災ログ事務局:南部優子


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