地震は全国どこでも起きている
2021年10月20日
10月20日 地震災害というと、太平洋側が話題にのぼりやすいため、他の地域は安全のように感じてしまいがちですが、日本列島とその周辺の地形は、複数のプレートが近づきあっている場所のため、地盤には常にどこかへ力が加わっており、地震の多発地帯となっています。
何らかの被害が発生するとされる震度5弱以上の地震について、過去100年の発生状況を気象庁のデータベースから地図にとしてみると、100年で562の地震があり、沖縄から北海道まで列島を埋めるように震源が広がっていることがわかります。
以下の表は、明治時代から令和までで死者が発生した大地震を一覧にしたものです。大地震は約150年の間に40ほどあり、その多くがマグニチュード6以上の規模で、揺れの強さが震度6弱以上です(中には震度5強もあります)。
ざっくりと数えれば、毎年5~6回は震度5弱の地震で何らかの被害が発生し、3~4年に1度は死者が発生するような大地震が起きているという計算になります。こうしてみると、気象災害より発生頻度が少ないように思われがちな地震も、実はかなりの確率で起きている被害を発生させるリスクがあることがわかります。
地震は突然起こります。そして、私達が思っている以上に、日本のどこでも被害を生じているのだということを忘れないで備えておきたいものです。地震発生はとっさの身構えができる日中とは限りませんから、少なくとも命を守るだけの耐震対策は必須です。建物の躯体、配管、設備、什器・家具などの補強や固定は、震度7が難しければ最低でも震度6強以上を想定して対策を講じ、被害を最小限に抑えて復旧活動に入ることができるようにしておきましょう。
防災ログ事務局:南部優子