シェイクアウト訓練に参加してみよう

2021年11月5日

11月5日 津波防災の日(11月5日)にあわせ、全国各地で地震・津波の防災訓練が開催されます。訓練には、職場や地域などの人たちが集まって避難行動を確かめるもの、マニュアルや計画の検証を行うものなど、さまざまな種類があります。そのなかのひとつ「シェイクアウト訓練」をご紹介しましょう。

シェイクアウト訓練(一斉防災行動訓練)は、突然発生する地震に対し、最も重要となる「地震発生の最中のみを守る行動」をとる訓練です。とっさの行動はいざというときに体が動かない場合も多く、日頃から実際に行動しておくのが何より大切です。

シェイクアウト訓練は、「まず低く、頭を守り、動かない」という3つの行動を、地震発生の合図と同時に一斉に行うもので、いつでも・どこでも・誰でも行える安全確保行動です。アメリカのカリフォルニア州で生まれた一斉防災訓練なのですが、日本にも普及するようになり、昨年は全国で300万人以上が参加しました。自治体中心に、企業や地域、家庭でも、いろいろな訓練や防災イベントと合わせて実施しています。

11月5日は、気象庁が主体となって実施されます。10:00ごろ、市町村や商業施設などから緊急地震速報が放送されるかもしれません。もし聞こえたら、あわてず訓練に参加してみてください。
(気象庁の案内ページ)
https://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/kunren/2021/02/kunren.html

シェイクアウト訓練を実施するときの合図に使える緊急地震速報の専用ブザー音が出せる訓練アプリも公開されています。日本でシェイクアウト訓練を広めている The Great Japan ShakeOut のサイトでは、国内での公式認定基準も公開されています。
(The Great Japan ShakeOutのページ)
http://www.shakeout.jp/


なぜ「まず低く、頭を守り、動かない」が大切?

地震は、揺れそのもので被災する(倒れて怪我する)場合より、周囲にあるものが凶器となって被災する場合が圧倒的に多くなります。地震による死傷の大半は家屋の倒壊、家具の転倒、ガラスの飛散、上部から物の落下が原因です。地震が発生したとき、とっさにとる安全確保は、まず自分が倒れないように身を低くし、最短距離で危険なものから身を避けところに行き、特に重要な頭を守って、揺れが止まるまでじっとしていましょう。

安全な場所へ避難しようと長距離を移動することによりケガする例がもっとも多く、避難の際の移動距離を最小限に留めることがとても重要です。

 
地震がきたらどうやって「まず低く、頭を守り、動かない」を実践?
【室内にいる時】その場で「まず低く、頭を守り、動かない」
 ・まず体勢を低くして地面に近づく
 ・固定されたデスクやテーブルの下に入り、頭を守る
  頭を守るものがない場合は、腕や荷物を使って、頭を守る
 ・揺れが止まるまで動かずじっとする
【外出中】ビル、木、電柱や電線から離れた場所で「まず低く、頭を守り、動かない」
【運転中】周りに何もない場所に停車し、シートベルトを締めて揺れが止まるまで停止

とっさの行動がとれるように日頃から確認を
ふだん自分がすごす周辺を見渡し、家、職場、学校などの屋内やいつも通る道でどこが安全な場所かを確認し、とっさの行動をとるための場所を見つけておきましょう。

 

画像出典:The Great Japan ShakeOut

 

防災ログ事務局:南部優子