2021年は安全確保と事業継続のバランスを改めて考えさせられた
2021年12月27日
12月27日 2021年は、感染症対策と自然災害の対応が重なり、複合災害対応が標準化するようになった年といえるでしょう。全国規模で極端に大きな被害が発生する災害には遭わなかったものの、震度5弱以上を観測した地震も多く、熱海市では大規模な土石流も発生しました。実災害で実践的な訓練を行った1年だったといえるかもしれません。気象庁が発表した災害状況をもとに、2021年に発生した主な災害を振り返ってみましょう。
【人的被害を伴った地震】
・2021年2月13日 福島県沖(M7.3)震度6強 死者1名、負傷者187名
・2021年3月20日 宮城県沖(M6.9)震度5強 負傷者11名
・2021年5月1日 宮城県沖(M6.8)震度5強 負傷者4名
・2021年10月6日 岩手県沖(M5.9)震度5強 負傷者3名
・2021年10月7日 千葉県北西部(M5.9)震度5強 負傷者47名
・2021年12月3日 紀伊水道(M5.4)震度5弱 負傷者5名
【災害をもたらした気象】
・2021年1月7日~11日 発達した低気圧及び強い冬型の気圧配置に伴う大雪・暴風
・2021年7月1日~3日 東海地方・関東地方南部を中心とした大雨(熱海市で土石流発生)
・2021年8月11日~19日 西日本から東日本の広い範囲での大雨
新型コロナウイルスの変異株が感染拡大の再来をもたらす驚異など、今後も災害対応と感染対策の両立は必要となります。2022年以降も厳しい条件が重なり、難しい判断に迫られる事態が起きるかもしれません。昨今の災害対応の基本は、安全確保を最優先する待機や避難です。とはいえ、少しでも早く再開しなければ事業継続が困難になってしまいます。今後はいかに安全確保のための待機と事業再開のための対応開始とのバランスをとっていくかがポイントになりそうです。
企業も従業員も、しっかりと情報のアンテナを張って正しい状況の把握と適切な行動への心構えを確かなものとし、いつどこで災害に遭遇しても的確な情報収集と判断、行動開始が可能となるよう備えましょう。
防災ログ運営事務局