頻発する地震 備えをふりかえる訓練だと思おう 防災ニュース

2022年4月6日

4月6日 年度末から年度初めにかけての1週間、地震の速報がよく発せられ、ずいぶん多いように感じた人がいたかもしれません。震度3以上の地震発生状況をみてみると、
・3月30日 岩手県沖(震度4)、沖縄本島北西部(震度3)
・3月31日 千葉県北西部(震度4)、京都府南部(震度4)
・4月02日 茨城県北部(震度4)
・4月03日 大阪府北部(震度3)
・4月04日 石川県能登地方(震度4、3)、福島県沖(震度4)、千葉県北西部(震度3)
・4月06日 福島県沖(震度4)、和歌山県北部(震度4)
と、連日のように日本列島のどこかが揺れています。

しかし、これは最近急に地震が増えたからの現象ではありません。この程度の地震は常に発生し続けています。
日本列島は、プレートに挟まれて出来上がった島ですから、プレートどうしが押し合っていけば内部にエネルギーが溜まり、断層地震が起きやすくなりますし、もっと溜まればずれ込んだプレートをもとに戻そうとする反発が起きて海溝型の地震が発生します。つまり、いつでもどこでも大地は揺れているわけです。

画像出典:気象庁 地震情報 ここ1週間の主な地震の震度分布

 

実際のところ、最近30日の震央と規模(マグニチュード)と深さの関係を表した地図でみると、日本列島を覆うように地震が多発していることがよくわかります。震度3から4の地震が発生すると、地響きと共にはっきりとした揺れを感じます。少し怖さを覚える方もおられるでしょう。それでも、大きな被害に至ることは少ないため、ほっとしてそのままにしてしまいがちです。気象庁が定めた震度の大きさ(震度階級)は、震度0から震度7まで10段階あります。震度5と6には弱と強があるため、現在の最大震度は7です。震度3と4は下から4番目と5番目。まだまだ軽いランクです。震度5弱から上になると、ものが倒れたり落下したりする被害が出始めます。ちょうど被害を免れた程度の揺れに遭遇したときに「これがもっと大きな地震だったらどうしよう」と、訓練の機会としてとらえることをおすすめします。

参考までに、気象庁がまとめた震度と揺れの大きさの関係を挙げておきます。
近年の建築基準で建てられた構造物は、震度6強の揺れでも大きく倒壊する可能性は低くなっていますが、固定していない什器類や配管、ライフラインの被災などは必ず影響を受けます。季節や時間帯にお構いなく突然やってくる地震に対し、どう備えておくべきか、小さな地震が来た時にイメージをふくらませてチェックしておきましょう。

<気象庁より、震度と揺れの大きさの関係>
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/index.html

気象庁 「地震から身を守るために」解説のページ

 

防災ログ事務局:南部優子


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