ラニーニャ現象は夏まで続く見込み 防災ニュース

2022年5月23日

5月23日 気象庁が5月12日に発表したエルニーニョ監視速報によると、この春に終息すると予想されていたラニーニャ現象がさらに長引いて夏まで続く可能性が高まっています。予想では、6月の確率が70%、7月から9月までラニーニャ現象が続く確率が50%と、今年の夏から秋までラニーニャ現象になる可能性の高い状態が続きます。

図:気象庁 5か月移動平均値が各現象に入る確率(%)

 

ラニーニャ現象は、貿易風と呼ばれる東風が平常時よりも強く吹き、太平洋東部で冷たい水の湧き上がりが平常時より大きくなります。このため、太平洋赤道域の中部から東部で海面水温が低くなる一方、西部のインドネシア近海では暖水が厚く蓄積し、積乱雲が盛んに発生するようになります。

ラニーニャ現象が発生した場合の夏は、沖縄・奄美では南から湿った気流の影響を受けやすくなるため、6~8月にかけて降水量が平年より多くなる傾向にあります。

 

また、太平洋高気圧が北に張り出して強まりやすく、上空にあるチベット高気圧も平年より北側で強まると予想され、7~9月にかけて西日本・東日本で気温が高くなる傾向にあります。

今年の夏は厳しい暑さとなりそうです。マスクをした状態は熱中症にもかかりやすくなります。早めの対策をとって夏を乗り切りましょう。

 
防災ログ事務局:南部優子


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