国交省 3D都市モデルの防災活用本格化 防災ニュース
2022年5月31日
5月31日 国土交通省では、現実の都市空間3Dデータを仮想空間に再現した3D都市モデル事業「PLATEAU(プラトー)」の取組みを進めています。2022年は、災害リスクなど、都市のビッグデータを集約した3Dマップで、防災対策の推進を図るプロジェクトが本格的に動き出します。
国土交通省が主導で取り組む「プラトー」は、2020年度にスタートしたプロジェクトで、スマートシティをはじめとしたDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、人間中心の社会の実現をめざしています。デジタル・インフラとして、現実の都市空間を仮想空間に再現するデジタルツインの3D都市モデルを構築してデータ整備・拡大を行い、3D都市モデルを活用した社会課題の解決や新たな市場の創出を促すよう、オープンデータ化を進めています。
3D都市モデルでは、建物ごとの高さや用途、築年数などのデータがひもづき、災害リスクや人流データを反映させて3Dマップ上でシミュレーションできるようになっています。2022年度は32億円の関連予算が計上されて技術開発が進められており、現在約60自治体のデータも年度内に100以上に増やすよう支援を行います。
政府が進める「ソサエティー5.0」のスマート社会実現の重要施策であるデジタルツイン技術は、今最も注目を集めているDX事業といえます。仮想空間に入り込んでの災害対応シミュレーション訓練が行われるようになる日も、そう遠くない未来なのかもしれません。
防災ログ事務局:南部優子