最も危険な「黒」を新設 気象庁「キキクル」が6月から変更 防災ニュース

2022年6月6日

6月6日 気象庁が大雨による災害発生の危険度合いを地図上に示す危険度分布(通称「キキクル」)の表示が6月から変わります。
危険度分布は、大雨による影響を5段階の警戒レベルにし、地図上にメッシュで色分けして表示するもので、次の災害事象について避難など身を守る行動のタイミングを知らせてくれます。

・土砂キキクル:土砂災害の危険度
・浸水キキクル:浸水被害の危険度
・洪水キキクル:洪水の危険度

これまでは、「極めて危険」と「非常に危険」が紫の濃淡で区別されていましたが、5月10日に内閣府の「避難情報に関するガイドライン」が改定されたことを受け、避難情報の色分けと整合をとる形で新たに警戒レベル5の「黒」が新設されました。気象情報の警戒レベルとキキクルの危険度分布、自治体の出す避難指示などの避難情報の色分けが統一され、行動の目安がさらにわかりやすくなったといえます。

 

多くの場合、市区町村は気象情報をもとに避難指示などの発令を判断します。このため、一般的に、気象庁が発表する警戒レベルやキキクルの危険度分布のほうが早く「逃げどき」を教えてくれているともいえるでしょう。

危険度の色は、低い方から順に、白(水色)、黄色、赤、紫、黒と、危険度が増していきます。ここで注意したいのは、逃げ時は「紫(高齢者は赤)」だということ。最後の「黒」の時点は、もう避難が間に合わない状態まで危険が迫っているのです。

表出典:内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和3年5月改定、令和4年6月更新)」より、警戒レベルの一覧表

 

まもなく大雨の季節がやってきます。以下に、気象庁が紹介する安全確保の行動の目安を、土砂キキクル、洪水キキクル、浸水キキクルのそれぞれの表に示します。今からどのタイミングでどこに逃げるかをよく話しあっておきましょう。

出典:福岡管区気象台「キキクル(危険度分布)「黒」の新設と「うす紫」と「濃い紫」の統合 令和4年6月から

 

防災ログ事務局:南部優子


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