能登半島で震度6弱 15年前の地震を思い出そう 防災ニュース

2022年6月27日

6月27日 石川県の能登半島で大きな地震が相次ぎました。6月19日に震度6弱(マグニチュード5.4)の地震、翌20日には震度5強の地震が発生しました。いずれも津波はありませんでしたが、激しい揺れにより7名が負傷し、家屋などにも被害が出ています。

能登半島では、地震活動の活発な状態が続いています。年間の地震の回数は平均で23回程度なのですが、活動が特に活発になった2021年7月から2022年7月22日までは8000回と、およそ350倍になっています。地震活動が1年以上続くため、当面、この状態が続く可能性があります。例年以上に揺れへの警戒が必要です。

石川県能登半島は、15年前にも大きな地震がありました。2007年3月25日の「能登半島地震」です。これは能登半島沖で起きたもので、地震の規模を示すマグニチュードは6.9、震度6強の揺れを観測しました。
2007年の能登半島地震では、死者1名、負傷者336名、住家全壊609棟、住家半壊1,368棟、住家一部破損12,326棟、また土砂災害では、天然ダム3件、地すべり10件、がけ崩れ51件が発生しました。能登有料道路も甚大な被害をうけたため、観光面にも打撃を与えました。

気象庁によると、能登半島では、4年ほど前から小規模な地震活動が確認されており、特に2021年春以降、震源が少しずつ変わりながら活動が活発になっています。地面が隆起する地殻変動も観測されており、珠洲市の観測点ではこれまでに地面が4センチほど隆起しました。周囲に火山がない場所でこれだけの変化が観測されるのは、専門家でも意見がわかれるほど珍しいとのことです。

日本列島の地下には無数の活断層が走っています。能登半島のような地震はいつどこで起きても不思議ではありません。大きな揺れが起きた時の行動をイメージしておくだけでなく、まず身の回りの安全を保てるよう、建物の耐震対策、転倒防止対策、落下防止対策、ガラス飛散防止対策など、いまからできる手当を行っておきましょう。

画像出典:気象庁 地震情報2022年6月19日15:20発表

防災ログ事務局:南部優子


関連ニュース