今夏の気温は過去2番目、海面水温は1位タイ 気象庁 防災ニュース

2022年9月8日

9月8日 防災月間として知られる9月。特に9月1日は「防災の日」に定められており、その由来となったのが関東大震災であることから、地震災害を想定した訓練などが各地で行われています。一方で忘れてはならないのが気象災害です。今年も、8月末に発生した台風11号が直角に折れ曲がるような進路で10日もかけて通り抜けていきました。9月1日ごろは、「二百十日」といって、昔から野分(台風などの強い風)による災害が起きやすい厄日とされて来ました。風を鎮める「風祭り」の伝統的行事も各地に残っています。

9月1日にはもうひとつ、気象庁により、今夏の気温と海面水温の記録が発表されました。2022年の6月から8月にかけて、日本の平均気温は、統計を開始した1898年以降2番目に高くなりました。

 

また海面水温は、1946年の統計開始以来最も高い値と並びました。

グラフからは、日本の夏の平均気温も、日本近海の海面水温も、上昇傾向にあることがみてとれます。夏の暑さや水温の高さは、深刻な熱中症や暴風・豪雨につながりやすく、今後ますます気象災害への対策が必要なる可能性があるといえるでしょう。

防災月間の9月は、職場や家庭での災害対策を整備するチャンスです。地震対策だけでなく、風水害への備えもしっかりと見直しておきましょう。

※日本の平均気温の偏差
日本の平均気温の偏差は、平均気温から基準値を差し引いた値を指します。基準値は、1991年から2020年の30年の平均値を使用しています。偏差の算出にあたっては、都市化による影響が比較的少なく、長期間の観測が行われている地点から、地域的な偏りをなくして選定されて以下の15地点の気象台等の観測値を採用しています。
・網走、根室、寿都、山形、石巻、伏木、飯田、銚子、境、浜田、彦根、宮崎、多度津、名瀬、石垣島

(サムネイル・グラフ等出典:気象庁 夏の日本の平均気温と日本近海の平均海面水温の顕著な高温について)
https://www.jma.go.jp/jma/press/2209/01d/20220901_JJA-2.pdf

防災ログ事務局:南部優子


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