続く台風 14号は24県に、15号は静岡県に被害、新たに17号も発生 防災ニュース

2022年9月28日

9月28日 台風14号、15号と、相次いで日本列島を襲いました。26日には17号が発生し、日本に向かっています。これまでの風水害で被害が発生している地域では、少しの風雨でも大きな被害が起きるかもしれません。今後の動きに注意が必要です。

【台風14号】
9月14日に発生した14号は、18日19時ごろ中心気圧935hPaと非常に強い勢力を保ったまま鹿児島市付近に上陸し、19日朝にかけて九州を横断しました。その後進路を東寄りに変更して日本海側を通り、東北地方を横断して日本の東で温帯低気圧に変わりました。

14号は、日本列島に接近する直前の17日には中心気圧が910hPaと、特別警報級の強さに発達しました。1959年の伊勢湾台風(929hPa)を上回り、1934年の室戸台風(911hPa)に匹敵する強さです。

14号は上陸した後勢力を落とし、最悪の予測よりは大きな被害とならずにすみましたが、それでも九州地方を中心とした西日本で記録的な大雨や暴風が発生し、宮崎県美郷町では1,000mm近い雨量を観測したほか、最大瞬間風速では鹿児島県屋久島町で50.9mを観測。複数地点で観測史上1位を更新しました。9月22日に消防庁がまとめた記録によると、被害は鹿児島県から秋田県至る24県に及びました。
・死者・行方不明者4名、重軽傷者140名
・住宅被害106棟、床上・床下浸水277棟
・停電 最大約43万戸、断水 約1.2万戸 通信停波 九州・四国・中国地方などで障害発生

これらの被害を受け、九州地方を中心とした5県33市町村に対し、11月に交付される予定の普通交付税の一部が繰り上げ交付されることが決まっています。

【台風15号】
続く台風15号では、静岡県を中心に大きな被害が発生しています。
15号は、23日に発生し、24日にかけて東海や関東の沿岸に接近しました。この影響により、静岡県を中心に大きな被害が発生しました。静岡県のまとめによると、26日現在、中西部地域の各地で断水などの影響が続いています。
・死者・行方不明者3名、継承者3名
・住宅被害54棟、床上・床下浸水4065棟
・孤立集落23地区
・断水約6万3000戸、停電42戸、通信障害など

【台風17号】
そして26日、日本の南の海上にある熱帯低気圧が台風17号となりました。今後やや発達しながら小笠原諸島に接近する見込みです。9月から10月は台風が最も多くやってくる季節です。一度台風がやってきた地域は、大雨の影響を受けて地盤が緩んでいたり、暴風の影響を受けて屋根瓦が緩んでいたりと、重なる自然災害に対する耐性が低くなっています。十分に警戒し、これからの気象状況に備えておきましょう。

【参考】台風の「上陸」と「通過」の違い
九州・四国・本州・北海道のいずれかの上空に台風の中心がかかると「上陸」とされます。明確な基準ではありませんが、おおむね25km以上の陸地を通ったときに「上陸」とし、それ以下は「通過」と表現されます。沖縄本島を含む島は、真上を通っても「通過」と表されます。

出典:気象庁 台風情報より台風17号(台風経路図)2022年9月26日12時

防災ログ事務局:南部優子


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