クリスマスシーズンに襲来したスマトラ島沖地震・津波 防災ニュース

12月23日 インド洋で発生し、インドネシアをはじめ多くの国に甚大な被害を出した巨大地震と津波があります。2004年12月26日に発生したスマトラ島沖地震です。マグニチュード9.1の巨大地震は、震源域は南北約1000キロメートルにも達し、地震発生直後の津波に襲われたインドネシアをはじめ、スリランカ、インド、タイからアフリカまで広がる各国が被災。23万人もの死者・行方不明者を出し、被害の全容がつかめないほどの打撃(一説では500万人を超える被災者が発生し、被害額は約10億ドルに達したとも)を受けたといわれています。(平成25年防災白書より)

スマトラ島沖地震から7年後に日本で発生した東日本大震災の地震と同じような海溝型地震の規模でしたが、被害の規模では大きな差が生じました。スマトラ島沖地震では、住民が津波に対して無警戒で備えが不足していたことや、情報インフラが整っていなかったことが、被害を拡大させたと言われています。

地球のプレートが動くことにより発生する巨大地震や大津波は、人間の力で止めることはできません。いつ起こるかわからないことを自覚しつつ、一人ひとりが被害を抑える対策をとるしかないのです。命を守るための安全対策を強化し、避難方法を充実させる。緊急情報を少しでも速く、正確に受け取るしくみを整える。何をどう動けばよいのか優先度を決めて行動をイメージする。命を守り、つないでいくための方法を知り「正しく恐れる」ことが重要です。

日本も、南海トラフをはじめ、繰り返し大規模な地震が発生するプレートに囲まれ、いつどこが被害に遭うかわかりません。クリスマスや年末年始で身近な人と過ごす機会が増える今こそ、「もし今地震が来たら」お互いに何をしていけばよいか、話し合ってみてはいかがでしょうか。

防災ログ事務局:南部優子


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