関東大震災特設サイトを開設|気象庁 防災ニュース
2023年1月10日
1月10日 2023年は、近代の都市部に甚大な影響を与えた「関東大震災」からちょうど100年という節目を迎えます。これを記念に、過去の大災害からの教訓を活かすため、気象庁は「関東大震災から100年」特設サイトを開設しました。
関東大震災は、1923(大正12)年9月1日午前11時58分に発生しました。震源位置は神奈川県西部、深さは23km、地震の規模を示すマグニチュードは7.9でした。震度は6。当時の震度階級は震度6までの7段階だったため、最大の大きさです。家屋の倒壊状況などから推定すると、相模湾沿岸地域や房総半島南端では、現在でいうと震度7に相当する揺れだったとされています。
関東大震災では、さまざまな災害が同時多発しました。よく知られているのは建物倒壊や大火災ですが、実は地震による土砂災害も発生しています。その理由として、地震が起きる前の日にかなりの雨が降っていたことが挙げられます。山地・丘陵地の崩壊や地すべり、土石流などが多数発生しました。また、震源域が相模湾内だったことから、三浦半島から伊豆半島東岸にかけて、津波による災害も発生しました。早いところでは地震発生からわずか5分ほどで到達しています。静岡県の熱海で12m、房総半島の相浜で9.3mと大津波が襲いました。
気象庁の「関東大震災から100年」特設サイトでは、このような当時の記録が、多くの写真データを含み、集められています。これから想定されている首都直下地震などの情報も整理されており、今年の地震災害対策を考える上で参考になるでしょう。
<サイトで公開されている主な内容>
・関東大震災の概要
・当時の被害写真(初公開)
・当時の震度分布図(初公開)
・実際の地震波形の写真(初公開)
・関東大震災以降の地震津波業務の変遷
・首都直下地震など、関東地方度起こりうる地震の特長
・地震、津波に備えるための知識
・地震、津波に備えるイベント情報
・その他関連情報、関係機関などへのリンク集
イベント情報などは、9月1日に向けて今後も随時アップデートされる予定です。
ぜひ防災対策にお役立てください。
<「関東大震災から100年」特設サイト>
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/1923_09_01_kantoujishin/index.html
防災ログ事務局:南部優子