台風6号はUターンで東へ 西日本~東日本へも大きな影響のおそれ 防災ニュース

2023年8月3日

<8月3日>大型で、非常に強い台風6号は、8月3日現在、沖縄地方の北西にあって沖縄本島地方などに暴風雨をもたらしています。中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速45メートル/秒、最大瞬間風速60メートル/秒と、非常に強い台風で、現在は西北西へゆっくりと進んでいます。
この台風の影響により、沖縄地方では丸1日以上暴風域にまきこまれ、車庫の倒壊や火災で死者が出るなど被害が相次いでいます。一時は県内全世帯の3割が停電しました。

今後台風6号は、進路を折り返すように東に向かう進路が予測されており、沖縄への影響は長期化するおそれがあります。また、進路が北寄りのルートになれば、西日本から東日本にも影響を与える可能性が出てきました。

台風の動きは、高気圧のふちを回るように移動するのですが、これまで日本付近に大きく張り出していた太平洋高気圧が東シナ海付近で2つに分かれ、台風をはさみこむような形になると見込まれています。このため、今後の台風は動きが読みづらくなっています。

猛暑が続き、1日の中でも大気の不安定な状態が続く時期です。気象庁の発表など、今後の台風の動きに注意し、落雷や突風などの突然の被災にも対応できるよう、備えておきましょう。

【台風の勢いの目安】
台風の勢いは、中心付近の最大風速によって区分されています。
・猛烈な:  風速54m/s以上
・非常に強い:風速44m/s以上54m/s未満
・強い:   風速33m/s以上44m/s未満
・表現なし: 風速33m/s未満

表出典:気象庁 風の強さと吹き方 平成29年9月一部改正

 

風の強さの目安としては、瞬間風速(3秒間平均)で、20m/sは風に向かって歩くのが難しくなってくる強さです。30m/sは自動車の運転が困難になる強さ、40m/sはトラックが横転するおそれのある強さ、50m/sは樹木が倒れる強さ、60m/sは住家が倒壊したり鉄骨構造物が変形したりする強さとされています。

台風は巨大な空気の渦巻で、反時計回りに風が吹き込んでいます。このため、進行方向に向かって右側の風が強くなり、左側の風は比較的小さくなります。気圧が最も低い中心部分は「台風の眼」と呼ばれ、風は弱まります。眼の近くの風は最も強くなります。

【台風の大きさの目安】
台風の大きさは、強風域の半径で区分します。
・超大型:800km以上
・大型: 500km以上800km未満
・表現なし:500km未満

大型の場合は本州の大半が入り込むほどの大きさ、超大型の場合は日本列島の大半が入ってしまう大きさになります。

図出典:気象庁 台風の大きさと強さ

 

気象庁では、風の吹き方と雨の降り方を階級表にまとめたリーフレットも公開しています。
台風情報が発表されたら、進路だけでなく、大きさや強さの数値にも着目し、暴風・大雨の予測と影響範囲をよく確認して備えておきましょう。

【参考情報】
気象庁 台風について http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/index.html
気象庁 リーフレット「雨と風(雨と風の階級表)」
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/amekaze/amekaze_index.html

防災ログ事務局:南部優子


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