再停電に通電火災、ごみ処理、修理詐欺・・・台風災害が残す爪痕は深い 防災ニュース

2019年9月26日

9月26日 台風15号の影響が続いています。千葉県では9月24日15時現在で約1200戸が今も停電し、約490戸が断水しています。いったん復旧した地域でも23日の強風による一時的な再停電も発生しました。住宅被害の大きかった地区では、時間がたつにつれて引き起こる様々な影響が問題になってきています。

【停電の長期化】
今回の教訓を踏まえ、初動対応や情報収集、復旧予測のあり方に関する検証の枠組みを経産省内に設ける予定です。また、停電の長期化に伴い、県が備蓄する非常用発電機の半数以上が未活用だった点についても、県と基礎自治体との情報共有や要請方法などの検証が待たれます。

【通電火災】
停電復旧後に通電火災とみられる出火が相次いでいます。強風で破損した屋根が配電の設備や架線を傷つけ、電力が復旧したときにショートして通電火災を引き起こす恐れがあります。停電時はブレーカーを落として電化製品の電源を抜き、復旧前に配線の損傷や電化製品の近くに燃えやすいものがないかを確認することが重要です。

【ごみ処理】
23日現在22市町が33ヵ所の仮置場を設置しているものの、指定場所以外の道路脇などに山積みになっているところもあり、自治体から県への支援要請が相次いでいます。

【屋根の応急処置】
破損した屋根にブルーシートをかける職人が不足しており、自力でかけようとして屋根から転落して亡くなる二次災害も出ています。

【修理詐欺】
被災者の心理につけこんで、稚拙な作業で法外な料金を請求したり、代金だけ持ち逃げしたりという修理詐欺とみられる犯罪も横行しています。

【雨漏り・カビ】
翌週接近した台風17号による強風や強雨により、ブルーシートの簡易補修では防ぎきれず大量の雨が吹き込んだり、残暑が続いたことでカビが大量発生したりするなど、台風通過後の被害拡大も大きな問題となっています。

防災ログ事務局:南部優子


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