避難所が満員で入れない・・・都市部の避難問題は自助・共助での備えが重要 防災ニュース

2019年11月5日

11月5日 大都市圏を相次ぎ襲った台風により、避難所の受け入れに関する問題が明らかになってきました。各地の避難所が満員になり、急きょスペースの拡大や避難場所の追加などの対応に追われて情報が錯綜。指定された場所に避難した住民が受け入れを断られて雨の中を別の避難所へ移動させられたり、諦めて自宅へ引き返したりなどの混乱が生じていました。また、避難所の収容人数を確保するため、過去に浸水被害のあった避難所の2階を避難場所として指定していたところ、水位が大幅に上がり、救助要請が必要になってしまった例もありました。一方、浸水想定域が広い自治体のなかには、あらかじめ周辺の自治体やバス会社と協定を結んで広域避難を実施し安全確保を行ったところもありました。
 
人口密度の高い都市部では、避難勧告が出される人口に対し、1割程度しか避難所に入ることができない状況といわれています。現在の避難は自治体の中で行うことを前提とするものが多く、広域連携は進んでいません。全住民を受け入れられる避難所の確保は難しいのが現状です。避難は「難を逃れる」行動です。自治体に頼りすぎず、次のようなポイントを参考に、まずは自分で自分や家族の安全を確保することを考えることが大切です。

・親戚や知人で身を寄せるところを探しておき、あらかじめ頼んでおく
・マンションの場合、上階の人へ避難させてもらえるよう頼んでおく
・浸水の影響がないところのホテルを早めにとって移動する
・水が引くまで自宅にこもれるよう、水、食料、電源、簡易トイレなど3日~7日分くらい用意する


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