大雨で避難が必要になったら! JVOADが避難生活サポートブックを作成 コラム
2020年6月3日
6月3日 全国的な災害ボランティア支援組織「全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)」の中に設置された避難生活改善に関する専門委員会が、避難生活で留意すべきポイントをまとめた『新型コロナウイルス 避難生活お役立ちサポートブック』を作成し、一般公開しました。
新型コロナウイルスの流行拡大に伴う緊急事態宣言が少しずつ解除され、徐々に日常が戻ってくる兆しが見え始めています。ただ、ウイルスそのものが撲滅して終息したわけではなく、これから数年は感染症対策を常に意識しておく必要があります。特にこれからの季節は、梅雨前線が活発化したり、台風が発生したりと、風水害や土砂災害の危険が高まり、避難の必要が出てくる可能性が高まります。これからの水害対策は、感染症のリスクも考慮した備えが必要です。
このサポートブックは、自治体職員や地域役員、ボランティアなどの避難所開設・運営に関わるNPOと、実際に避難することになる人全般を対象とし、個人で心得ておくべきことや施設運営のポイント、がイラスト入りでわかりやすくまとめられています。また巻末には、相談窓口が日本語、やさしい日本語、英語、中国語も記載しており、状況に応じて随時最新版にしていく予定とのことです。
感染症が流行している間の避難生活について、サポートブックでは、災害発生時でも家屋に危険性がない場合、感染リスクの低い自宅や親戚の家などの「少人数・個別空間」での避難を優先的に検討するようアドバイスしています。また、自宅外へ避難することになった場合でも、できる限り「少人数・個別空間」が確保されるよう、ハザードマップに指定された避難所だけでなく、民間も含めた公共施設やホテル・旅館などの宿泊施設などさまざまな建物を検討するよう促しています。
自宅でのテレワークやスプレッド勤務など勤務形態も多様になっています。感染のリスクが高い間は、車中泊も含め、これまでとは異なる避難も考えていく必要があり、いつも以上に準備に時間がかかるようになるでしょう。いまのうちからどのような場所へ避難することになるか、このサポートブックも参考にしながら、家族や職場とよく話し合い、準備しておくようにしましょう。
JVOAD「新型コロナウイルス 避難生活お役立ちサポートブック」
http://jvoad.jp/wp-content/uploads/2020/05/acaeac91791746611926b34af7d61c4d-1.pdf
防災ログ事務局:南部優子