[BCP]災害時の都市サービス継続に関する電気の国際規格(IEC)発行 防災ニュース
2020年10月5日
10月5日 経済産業省によると、国際電気標準会議(IEC)で、日本の提案による国際規格(IEC63152)が発行されたとのことです。この規格は、「災害時の都市サービスの継続性に資する電気継続の仕組み」で、災害が発生したときのBCP(事業継続)の観点から、必要最低限の電気の確保を求めるものです。2016年に日本が手動して設立したIECスマートシティシステム委員会(IEC SyC Smart Cities)による初の国際規格です。
具体的には、地震や水害、サイバーテロなどが発生したときに、社会的に重要性の高いサービスを行っている事業者(医療機関や交通機関、物流事業者など)が優先的に電力を確保できるよう、都市サービスの運用者(企業の施設部門や管理会社、公共施設管理部門など)が電気継続計画(ECP)を定め、ECPを実行するための機器要求仕様を定めることを求めています。災害のフェーズごとに必要となるECSのマネジメントやエリアごとに決めておくべき事項についてはガイドラインが示されています。
経済産業省では、今後、この国際規格(IEC)が、事業継続計画ガイドラインに引用されることにより、ガイドラインを踏まえて開発される都市やまちの防災力強化につながることを期待しています。
大規模な災害時にまず確保したい電力に関する電気継続計画、どのような考え方で事前対策や事後計画をたてていけばよいのか、企業の災害対策に欠かせない施設管理のひとつとして規格内容を把握しておくことをおすすめします。
防災ログ事務局:南部優子