国交省、屋根瓦の強風対策を強化へ 防災ニュース

2021年3月2日

3月2日 国交省は、大型台風などで屋根瓦が吹き飛ばされるおそれのある住宅に対し、建築基準法に基づく瓦の安全基準を見直し、強風対策を強化する支援制度を設けました。2019年の台風15号で千葉県を中心として、強風に寄る屋根の被害が相次いだことを踏まえて改正されたもので、激甚化する風水害への対策を強化するものです。

2019年台風15号(令和元年房総半島台風)では、屋根ふき材の被害や小屋根の破壊などの被害が多く発生しました。屋根ふき材被害の8割は屋根瓦で、現行の建築基準法の告示基準で緊結の対象となっていない部分で特に多く発生していました。また、沿岸部では局所的な強風により小屋根や地盤にも被害が発生していました。

国交省ではこれらの教訓を受け、今後は屋根ふき材に対する強風対策の方向として、新築の建築物について屋根瓦の緊結方法の見直しを進めるとともに、既存の建築物の改修を促進すること、また沿岸部の建築物については特に小屋根に採用する耐風性能の検討を進めることを決めました。

屋根ふき材に対する強風対策は2022(令和4)年1月1日から施行され、「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に準拠した「ガイドライン工法」を建築基準法の告知基準に位置付け、新築の建設物すべてに義務付けられるようになります。現行の基準では、屋根瓦は軒の端から部分的に緊結させるルールでしたが、今後はすべての瓦を1枚ずつ緊結させることになり、固定の仕方もねじやくぎが義務付けられます。

既存の建築物については、義務付けの対象外ですが、早めの改修を促すため、支援制度が創設されます。具体的には屋根の耐風診断の費用について3分の2の補助が出るほか、診断の結果改修が必要な場合、改修費の23%を補助するもので、地域防災計画などで指定した区域が対象となります。また、住宅の長寿命化や性能向上を支援する長期優良住宅化リフォーム推進事業のなかで、住宅の防災性を向上させる改修の対象に屋根の耐風改修も含めることとしています。

(画像出典:国交省「令和元年房総半島台風を踏まえた建築物の強風対策の方向性」)

防災ログ事務局:南部優子


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