災害レベル別 避難情報の呼びかけが変わります-災害対策基本法改正へ- 防災ニュース

2021年3月9日

3月9日 災害時に市町村が出す避難情報について、災害警戒レベル4で発令される「避難勧告」と「避難指示」が「避難指示」に統合されるなど、避難に関する呼びかけを一新することが明らかとなりました。災害対策基本法の改正案が閣議決定され、今国会で成立を目指します。

災害発生時の身の守り方については現在、5段階の災害警戒レベルが設定されています。

警戒レベル1:心構えを高める
警戒レベル2:避難行動を確認する
警戒レベル3:避難に時間を要する人は避難する
警戒レベル4:危険な場所にいる人は全員避難する
警戒レベル5:(すでに災害が発生している可能性あり)緊急的に身を守る

このうち、警戒レベル1~2は気象庁が発表する情報ですが、警戒レベル3~4は市町村が避難に関する情報を地区ごとに発表します。警戒レベル5はすでに災害が発生している可能性が高い状態で、避難はすでに間に合わないほど危険が差し迫っているため、各自で緊急的に身を守るよう呼びかけるものです。

今回の改正では、次のように変更されます。

【レベル】:【現在】⇒【改正案】
警戒レベル3:避難準備・高齢者等避難開始 ⇒「高齢者等避難」
警戒レベル4:避難勧告・避難指示(緊急) ⇒「避難指示」
警戒レベル5:災害発生情報 ⇒「緊急安全確保」

レベル3の避難は、避難に時間がかかる高齢者などに避難を呼びかけるもので、避難の対象がより明確になるよう「高齢者等避難」に改めます。

レベル4の避難情報は、これまで「避難勧告」と「避難指示(緊急)」と2段階ありましたが、どちらのほうが緊急なのかわかりにくいという指摘が続いていました。今回の改正で「避難指示」に一本化されます。

レベル5は、すでに災害が発生している危険な状態をあらわすものとして「災害発生情報」と名付けられていましたが、具体的にどんな行動をとればよいのかわかりにくいと指摘されていました。今後は「緊急安全確保」と変更し、災害が発生したり災害の発生が切迫したりする状況になっている中、できるだけ身を守る行動を求めるメッセージが伝わるようにします。

避難情報についてひとつ注意したいのは、レベル5の対応です。レベル5は避難が間に合わないほどの状況になった中での安全確保を指します。「緊急安全確保」は必ずしも発表されるものではありませんし、発表されたときにはすでに安全な場所へ移動する避難はできず、自宅の2階など、比較的安全と思われる場所へ緊急的に待避する行動しかとれない状況になっています。避難はレベル4のうちに行うのが鉄則です。

新しい避難情報は、現在開催されている国会で成立し、災害対策基本法や防災基本計画等の改正が行われた後、今年の出水期までに導入が予定されています。


(出典:政府広報オンライン「警戒レベル4」で危険な場所から全員避難! 5段階の「警戒レベル」を確認しましょう より改変)

防災ログ事務局:南部優子


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