全国地震予測地図2020年版公表 防災ニュース

2021年4月19日

4月19日 2021年3月23日、地震調査研究推進本部が『全国地震動予測地図2020年版』を公表しました。地震は発生を確実に予測することは不可能ですが、これまでに見つかった断層や海溝型地震の発生状況などをもとに、将来の地震の発生規模や一定期間内の発生確率を予測することはできます。

地震調査研究推進本部は文部科学省の調査研究機関で、定期的に調査を行い、全国を概観した地震動予測地図を作成しています。今回は2018年からの更新となります。2020年版の特徴は、震源域の多様性に考慮して地震モデルを変更したり、地図の配色を変更してわかりやすくしたり、地方別・都道府県別の地図を作成したりと、改良が加えられています。

全国地震動予測地図には、「確率論的地震動予測地図」と「震源断層を特定した地震動予測地図」の2種類があります。

「確率論的地震動予測地図」は、地域ごとに影響を与えると考えられる地震を組み合わせ、次のような地図が作られています。
・今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(平均ケース・全地震)
(震度を変えたものが多数)
・今後30年以内に3%の確率で地震が発生する場合の震度(平均ケース・全地震)
(期間や確率などを変えたものが多数)
・長期間平均の地震動ハザードマップ(再現期間1,000年相当)
(再現期間を変えたものが多数)
・地方別地震動予測地図
・都道府県別地震動予測地図

「震源断層を特定した地震動予測地図」は、2014年版から2018年版で評価した活断層帯の地震動を再評価し、特定の地震が発生した場合に影響が及ぼす範囲と強さを示します。
・震度の分布(詳細法・簡便法)
・震度暴露人口

全国地震動予測地図は、誰でも利用しやすくするための解説資料もついています。これを機会に、職場や学校、住まいのある地域について、どのような地震が予測されるのかを確かめ、心構えが必要なのかを周囲の人たちと話してみてはいかがでしょうか。

【全国地震動予測地図2020年版の構成】
https://www.jishin.go.jp/evaluation/seismic_hazard_map/shm_report/shm_report_2020/

<説明・手引など>
・全国地震動予測地図2020年版の概要(ポイント、概要)
・地震動予測地図をみてみよう
・地震動予測地図の手引編(基礎的な解説)
・地震動予測地図の解説編(より詳しい解説)
・出典
・索引

<地図>
・全国地震動予測地図
・地方別地震動予測地図及び都道府県地震動予測地図
・震源断層を特定した地震動予測地図(シナリオ地震動予測地図)
・作成条件・計算結果編
・地震動予測手法(レシピ)、地下構造モデルなど


(画像出典:地震調査研究推進本部地震調査委員会「全国地震動予測地図2020年版」ポイントより)

防災ログ事務局:南部優子


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