内閣府 避難情報に関するガイドラインを改定 防災ニュース

2021年5月17日

5月17日 日本列島が次々と梅雨入りをはじめました。これから前線の停滞による豪雨災害への対応が本格的になってきます。みなさんの職場や家庭は準備ができているでしょうか。5月20日から、避難情報の出し方が変更されます。テレビや災害メールなどからの情報にとまどわないよう、今のうちにしっかりと頭に入れておいてください。

内閣府は今回の改定にあわせて、これまでの「避難勧告等に関するガイドライン」を名前も含めて改定しました。新しいガイドラインは「避難情報に関するガイドライン」といいます。

「避難情報に関するガイドライン」は、主に市区町村が発表する避難指示などの避難情報を発令する判断基準や避難情報の出し方などの対応について方針を定めたものです。このため、ふだんは目にすることが少ないものですが、今回は定義が大きく変わっているため、ホームページの中で、かなりわかりやすく避難情報に関する事項が整理されています。

今回特にチェックしておきたいのは次の点です。
 ●「避難勧告」は廃止、「避難指示」で必ず避難する
 ●今後の避難情報は警戒レベルと一致して発表される
  (警戒レベル3《赤》⇒高齢者等避難/警戒レベル4《紫》⇒避難指示)
 ●警戒レベル4で全員避難する(警戒レベル5《黒》は避難が間に合わない緊急待避)
 ●避難行動には「(1)立ち退き避難」「(2)屋内安全確保」「(3)緊急安全確保」の3種類がある
 ●原則は「(1)立ち退き避難」。「(2)屋内安全確保」は条件が整っている場合のみと考える
 ●「(3)緊急安全確保」はどうしても避難が間に合わないときの行動


(画像出典:内閣府 新たな避難情報等について~「避難情報に関するガイドライン」の説明資料~より 1.避難行動について「避難行動のイメージ図」)

なお、新型コロナウイルス感染症が収束しない中での避難については、避難が「危険な場所から逃げる」ことを目的とするものであることから、次の考え方が推奨されています。

  • 安全な場所にいる人まで指定の避難場所に行く必要はないと心得る
  • 避難先は学校や公民館だけでなく、親戚や知人宅も検討する
  • マスク・消毒液・体温計は自分で持っていく
  • 市町村のホームページなどで避難場所などが変更や追加されていないかを確認する
  • 車中泊するときは浸水に注意するなど周囲の状況を十分確認する

内閣府のページには、パンフレットやチラシなどに使える避難のイラスト素材や、警戒レベルの色指定が入った配色表などのデータも入っています。また、内閣府防災では公式のLINEも開設しています。チェックしてみてください。本格的な梅雨時期に入る前に、ぜひ周囲の人たちと確認し、新しい情報で「いざという時の対応」を考え合っておきましょう。

 

<内閣府の各種サイト>
「避難情報に関するガイドラインの改定(令和3年5月10日)」
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/

「新たな避難情報等について~「避難情報に関するガイドライン」の説明資料~」
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/hinan_guideline_3.pdf

「新たな避難情報に関するポスター・チラシ」(PDF)
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/poster.pdf

「避難行動判定フロー・避難情報のポイント」(PDF)
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/point.pdf

(小学生向け)
http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/pdf/shougakuseimuke.pdf

「内閣府防災公式ラインアカウント」
http://www.bousai.go.jp/toline.html
 

防災ログ事務局:南部優子


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