マグニチュード9.1の教訓:スマトラ島沖の地震・津波を覚えて コラム

2019年12月23日

12月23日 いまからちょうど15年前の年末、インド洋で発生した巨大地震を覚えていますか?2004年12月26日午前9時58分に発生したスマトラ島沖地震です。

マグニチュード9.1の巨大地震は、震源域は南北約1000キロメートルにも達し、地震発生直後の津波に襲われたインドネシアをはじめ、スリランカ、インド、タイからアフリカまで広がる各国が被災。23万人もの死者・行方不明者を出し、被害の全容がつかめないほどの打撃(一説では500万人を超える被災者が発生し、被害額は約10億ドルに達したとも)を受けたといわれています。(平成25年防災白書より)

スマトラ島沖地震から7年後に日本で発生した東日本大震災の地震と同じような海溝型地震の規模でしたが、被害の規模では大きな差が生じました。スマトラ島沖地震では、住民が津波に対して無警戒で備えが不足していたことや、情報インフラが整っていなかったことが、被害を拡大させたと言われています。

地球のプレートが動くことにより発生する巨大地震や大津波は、人間の力で止めることはできません。いつ起こるかわからないことを自覚しつつ、一人ひとりが被害を抑える対策をとるしかないのです。緊急情報を少しでも速く、正確に受け取るしくみを整える。情報を受け取った後どう動けばよいのかをイメージする。命を守り、つないでいくための方法を知り「正しく恐れる」ことが重要です。

クリスマスや年末年始で身近な人と過ごす機会が増える今こそ、もう一度15年前の災害を思い出してお互いに何をしていけばよいか、話し合ってみてはいかがでしょうか。

防災ログ事務局:南部優子


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