日本の災害保険 -自然災害から財産を守るには?- コラム
2019年9月25日
9月25日 地震大国として知られる日本ですが、近年は台風や豪雨による水害など、様々な自然災害に襲われています。
そんな自然災害から大切な財産である自宅を守るためには、どんな行動が必要なのでしょうか?
そもそも、日本ではたとえ自然災害時であっても、私有財産は自信で守るもの、という前提があります。そのため、最初に頼るのは税金での補償などではなく、任意で加入できる災害保険ということになります。もちろん、国や地方自治体も公的な支援を用意していない、というわけではありません。災害救助法に基づく支援や、被災者生活再建支援制度により、最低限の生活やライフラインは維持されます。しかし、それはあくまで“最低限”の内容であり、被災時もより安全に、安心できる生活を送るためには、自身のライフスタイルに合った災害保険に加入しておく必要があります。
この災害保険ですが、その名の通り災害時の被害に対する保険として、被害の程度に合わせた補償や保険金の支払い制度として機能しています。しかし、この「被害の程度」を正確に伝えると同時に、被保険者が実害に基づく正当な保険金を受け取るためには、被保険者自身で被害の状況を記録しておく必要があります。具体的には、被害の程度や様子が確認できるような写真を撮ります。家屋の四方から、倒壊具合や浸水の深さなどが見て取れるよう撮影し、室内の被害状況も確認できるよう工夫します。こうして撮影された写真が証拠として、加入している保険会社へ連絡し、保険金受取の手続きを進めます。
また、前述の公的な支援を受けるためには、自治体で発行される「罹災証明書」を交付してもらう必要があります。この罹災証明書は、自然災害や火災の被害者が各種届出を行ったり、証書の再交付申請、開催保険請求、税金の減免手続きなどを行う際に必要となる重要な書類です。ただ、その交付を受けるためには、基本的に被災者からの申請による自治体の被害状況調査を待つ必要があります。大規模災害になると申し出がなくとも全戸調査が行われるのですが、最終的に証明書が発行されるまでには、数週間から1ヶ月程度と少々時間がかかってしまうため、その間の生活を自身でやり繰りするためにも、任意での災害保険加入は必須と言えるでしょう。
いつ起きるか分からない自然災害ではありますが、そのための備えは必要不可欠です。是非、ライフスタイルに合う災害保険はどんなタイプか、検討してみてはいかがでしょうか?
防災ログ事務局:諏訪玲花